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法律で読み解く日本 Vol.11

日本で会社を設立するときの注意点:資本金・代表取締役・出資の証明

執筆:行政書士 吉田 翔
日本での会社設立の注意点

最近、日本での会社設立の条件についてのご相談が増えています。日本で会社を設立するには3,000万円の資本金が必要だと思っている方も多いのですが、これは「会社設立」と在留資格「経営・管理」の要件を混同しています。

① 会社設立に必要な資本金は?

日本の会社設立そのものについて、資本金をいくら以上にしなければならないという一律の決まりはありません。会社設立の要件と、外国人が「経営・管理」の在留資格を申請する際の要件は、別の法律問題です。外国人が日本で自分の会社を経営したい場合は、会社設立の手続きとは別に、在留資格の審査要件も確認する必要があります。次の二つは分けて判断しなければなりません。

  1. 会社を設立できるか
  2. 外国人がその会社を日本で実際に経営できるか

② 代表取締役は日本に住んでいなければならない?

必ずしもそうではありません。法務省の通知により、以前の「内国株式会社の代表取締役のうち少なくとも1名は日本に住所を有しなければならない」という取扱いは廃止されています。そのため、代表取締役全員が海外に住んでいても、株式会社の設立登記を申請できます。また、代表取締役が日本国籍である必要もありません。

ただし、設立登記ができることと、会社を実際に運営できることは別の話です。

③ 合同会社の出資の証明

会社設立では、出資の履行をどのように証明するかにも注意が必要です。株式会社の設立では、通常、金融機関の取引記録などで発起人の払込みを確認します。一方、合同会社では出資の履行の証明が金融機関の記録に限られず、要件を満たせば代表社員が出資金を受領した旨の領収書などで証明することもできます。合同会社は出資の証明方法に一定の柔軟性があるのです。

特に「経営・管理」の資本金要件が引き上げられてからは、多額の資本金を実際に送金することが外国人起業家の課題になり得ます。そうした場合、合同会社の出資の証明方法が設立実務を円滑にすることもあります。ただし、実際に必要な書類は登記所や個別の状況に応じて確認してください。

④ 外国人が日本で起業するときに確認すべきこと

日本での会社設立は、資本金を用意するだけではありません。日本で起業を計画している外国人は、事前に次の点を確認しておく必要があります。

  • 会社の種類:株式会社、合同会社など
  • 代表者の住所と身分
  • 実際の出資者、出資の方法、関係書類
  • 事業内容と事業計画
  • 経営者に必要な在留資格

日本で起業する前に法律関係を理解しておくことで、より計画的に準備を進められます。

法律で、日本を読み解く。

本記事は一般的な法律情報の紹介であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。具体的なご事情は個別にご相談ください。紛争・訴訟に関する事項は弁護士にご相談ください。

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